いのちをうつす~トークショー

東京都美術館で開催中の「いのちをうつす」を見に行きました。

こちらで展示中の木版画作家の冨田美穂さんは牛展でご一緒させて頂いた方です。東大解剖学の遠藤秀紀さん(パンダ7本目の指発見・哺乳類学会理事長)と冨田美穂さんで「ウシと人間」と言うテーマのトークショーがあるので拝聴に伺いました。

冨田さんの牛との出会いと版画の題材とするに至る経緯、それに対する遠藤先生の自身の経験からひも解く解説お二人、分野は違っていても背中合わせと言うかものすごい近い所で同じものを違う視点で見ている不思議な関係。
遠藤先生は紋のの仕組みに興味があるそうで、まるで冨田さんがなぜ現在に至ったのか、話を聞くたびに解剖をされているようでした。

あっという間に前半の1時間が終わり後半は来場者の質問に答えるコーナー。看護学校の生徒や水族館の職員の方から仕事に対する価値観や「おいしい」と「かわいそう」の共存・境界など正直アーティストに応えさせるには難しすぎる内容が続きましたがお二人とも地に足の着いたお答えでゆるぎないものを感じました。

最後は「牛と人間のこれから」これも当たり障りない答えではなく現在の牛と人間の核心部分に触れているお二人だけにこれ以上の品種改良や効率化の重視は避けてほしい、と言う一体会場にいる何人がこの部分の問題について知識があるのだろう、と言うお答えを発信されていました。生き物を対象にして絵を描く身として本当に大事なことを伺った気もするしなかなか考えない内容のお話もあり大変貴重な時間を過ごさせて頂きました。牛写真家の高田さんと八王子の磯沼牧場の磯沼さん、藤田さんとご一緒してお話伺えたのも良かったです。写真は磯沼さんが撮影してくださいました。

すべてのリアクション:43Yoshiko Onda、Masumi Matsuda、他41人

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