いのちをうつす~トークショー2


冨田さんが牛を描き続ける理由の一つの「人間の業」と言う言葉がありました。

遠藤先生にその意味を問われて出た言葉が、私が牛展を企画した時に感じていた事と全く一緒だったので不思議な感覚を覚えました。

牛に触れて、一緒に過ごして
その尊さに気付くとともに
この牛が分け与えている事をその場にいる人しか知らない。
この生き物がここにいる、と言う事を殆どの人は知らない。
そして知られずに死んでいく。

じゃあ知っている人が伝えるしかないじゃないか。

一枚でも多くその牛の絵を描いて人に見てもらおう
そんな思いから初めて牛展でした。
大体は「何で牛なの?」と聞かれるのですが
これはある一定期間牛と過ごさないと生まれない感情なのかも。

と言って私がそんなに一緒にいたか、と言うとほんの数カ月、
牧場の方に挨拶をして数日おきにお邪魔して
気に入った牛をずっと見て描いていた、と言う程度なのですが
今でもその姿は頭に残っていて
私のとっては急逝した永遠のアイドルの様。

この「いのちをうつす」と言う展示に参加されている作家さんは
みんな多分その繰り返し
出会ういきものを「つたえなければ」という衝動にかられて突き進んだ結果なのだと思います。

東京都美術館で1月8日まで

中央冨田さん、その左磯沼牧場の磯沼さん、一番左は磯沼牧場けいさん
冨田さんの右、現在牛展を主催されている牛写真家の高田さん、で私です


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です