干支の描き方 第6弾

馬の描き方



逞しい体、速く走れる長い脚、
太く長い首、顔、
そしてたなびくたてがみと尾、
全てが人がうらやむような要素を持っている動物
それが馬です。
これまでにも数多くの馬の絵を
人は描いてきました。
これからもたくさんの人が馬に魅せられ、絵に描かれる事でしょう。



例年、干支の描き方をサイトで紹介しているので
今年も馬の描き方をご紹介します。

とは言え、蛇や牛などと違い
馬はこれまでにも数多く絵の題材にされてきており
私がわざわざ紹介するまでもなく
多くの著作があるものと思われます。

あくまでも、私が描いてきたうえで見つけた、
馬を描く上でのちょっとした「コツ」を
紹介する程度のものと捉えください。

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馬の顔 馬の目 目の上の血管 馬の鼻 馬のアゴ 馬の口 馬の首 馬のたてがみ 馬の耳
馬の体・上半身 馬の前足 馬のお腹 馬の背中 馬のお尻 馬の後ろ足 走る馬


馬の顔1




馬の顔と言えば、長い。
長い顔の哺乳類を描けばそれだけで馬に見えない事もないような気もします。
ですが、より実物の馬に似せようとするならば
どういう点に気をつけるといいでしょうか。


中でも一歩間違えると似てしまう、牛との違いはどこにあるのでしょうか。

どちらも非常によく似た骨格をしていて
ちょっとでも間違えると、牛に似た馬が描けてしまい
馬に似た牛になってしまいます。

牛の方が若干幅が広かったり
馬の方が若干顔が長かったり(やっぱ長いんだ)しますが
どちらも正面から見れば細長く、幅も狭く見えます。

ひとつ、大きな違うは鼻だと思っています。
牛の鼻は濡れていてピンク、そして鼻紋を取れるような平たい豚鼻をしています。
そのため絵にすると、長四角に丸い鼻でも表現できます。
一方の馬は、細さをキープしながら丸みを帯び、鼻の穴だけが大きくなっています。

これをイラストにすると、牛は目から口にかけての鼻筋が反り返るようになり
馬は丸みを帯びてバナナの様に表現できます。




顔全体で見ますと、目のある部分が一番幅が広く
そこから口元にかけて細く、
また登頂にかけても狭くなっています。



目の周りは多くの哺乳類同様、かたい骨で覆われり隆起しており
どの角度で描く時でも必ず線の変化が求められます。


目と鼻を結び線は、
骨のとおっている鼻骨部分は実にまっすぐで
側面などは血管や筋肉などで複雑に船が絡み合っています。
すべてを実線化するとごちゃごちゃしてしまうので
どれか目立つものだけでも線を入れると
口周りの表現になるかと思います。

鼻の穴や、口周りに比べると
骨によって形成されている鼻骨、
そしてアゴのエラ部分はかたい骨の線なので
ゆるぎなくはっきりとした形が捉えられます。



正面近くから描くと、
鼻骨やアゴの線が姿を消し、細長さだけが強調される絵になります。

やはり目の部分が幅広く、上下に狭くなる形になります。
目の周りには骨を中心とした線で構成され
鼻先にかけては血管や筋肉の複雑な線が絡み合います。



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馬の体・上半身
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馬の目



馬は他の動物に比べて、実に豊かな表情を持っている印象を与えます。
その表情のほとんどは、目によるものです。

目の形にも由来しますが、普段は大人しそうな冷静な顔つきに見えます。
それが何か気になることがあると
急に眼を見開いて何かを訴えかけるような目つきになります。

そうかと思うと撫でてやったり水を飲んだりしていると
とろん、とした気持ちよさそうな目になります。

馬の絵を描く上で、
馬がどういう心理状態なのか
速く走ろうとしているのか、落ち着いているのか、怒っているのか、優しい気持なのか
目の表現を付け加えると一段と
生きた馬に近づける事が出来ると思います。


目の形は、鼻筋に沿って眼頭の線が伸び
瞼がやや閉じ加減で、地面と平行な線を作り
目のアンダーラインは瞼と比べると丸みを帯びています。



馬の顔は上下に動きますので
この形を維持したまま角度をつけるようになります。
鼻筋の眼頭の線を基調にして
目を描き加えると比較的角度に沿った目が描けると思います。


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馬の首 馬のたてがみ 馬の耳
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目の上の血管



馬の顔を連想するとき、長い顔、大きな鼻の穴、あと耳と、アゴと思いついて
目の上の血管を思い浮かべる方はあまりいないと思います。

馬を見続けていて、多くの馬に目の上から頭頂部にかけて
太い血管が浮き上がっているのを目にしました。



必ずしもどの馬にもあるものではないかもしれませんが
私が馬を描く時には必ず入れるようにしています。

まず目の周りに大きな骨のふくらみがあり、
その上に遠目で見たらわずかに、光の角度によってははっきりと
でこぼこしている血管を見る事が出来ます。




鼻筋であったり、アゴであったり、
骨が作る線は単純ではっきりしたものですが
この目の上の血管と
アゴエラから口先にかけての線は
よく見ると複雑な線で構成されています。
それをひとつひとつ描いてしまうと
ごちゃごちゃしてしまうので
少しでも何かの線があるように匂わす程度に描写すると
より馬らしくなるのではないかと思います。


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馬の鼻



馬の鼻の穴と言えば、でかい、ですよね。
単純に黒い大きな丸を描いても
馬の鼻の穴として表現できていそうです。
でも鼻の穴を黒丸で描くと
如何にも強調されすぎてしまって
あまり恰好のいい馬にはなりません。

馬の鼻の穴は、穴も大きければ
その周りにある小鼻も大きいです。
穴は普段は大きく空洞になっているわけではなく、
穴と穴の真ん中の柱部分が膨らんでいて丸みに沿って平たく穴が開いています。



いざ走りだすと、真ん中の柱部分がしぼんで
鼻の穴が大きく解放されます。
この状態をみると、いかにも鼻の穴が大きいのがわかります。


その穴の外側に大きく小鼻が張り出しています
ですので、穴のあいた黒い部分を大きくするのではなく
小鼻の形をはっきりと描くことで
鼻の大きさを表現できると思います。

大きすぎても不格好になってしまいますし
目立たなくても馬らしくなくなってしまいます。
さりげなく、形を入れられるといいかと思います。


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馬の口



馬の口は、思いのほか印象に残らない部位だと思います。
馬は下方向を向いて走ることが多く
その角度ですと口は隠れてよく見えないことが多いのです。


下を向いているときによく見える部分は、上唇の部分です。
馬の上唇は、キリンやラクダの様に草を寄せ集められるように
思いのほか伸ばすことができるようになっています。
実際には前に伸ばすような絵は描かないと思いますが
鼻の下の上唇が案外長い、と言う事を意識するといいと思います。


唇は鼻の下から軽く二つに割れており(人間と同じですね)
口の上に覆いかぶさるようにしています。


上から覆いかぶさっているので
下あごの方は角度を変えるとかすかに見える程度です。
下あごは(牛と同じく)球形のアゴをしていて
唇部分が縁取りの様に分厚くなっています。


閉じていることの多い口ですが、
絵の表現として口をあけているポーズを描きたいときもあるかと思います。
口を開けるときは、口先だけが開くのではなく
もっと奥のアゴの付け根から空いているイメージで開きます。
ただ、唇が先端にしかないので口は大きくは開かず
皮膚が邪魔しているように引っ張られる形になります。


口の中の歯は、
上下の前歯が発達していて
少しでも口を開くとよく見えます。


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馬のアゴ


姿勢や角度、馬の種類のよってもあまり変わらない部位が馬には二つあります。
一つは鼻筋で、もうひとつがアゴです。


馬の顔の大部分はあごの骨で占められているのではないかと思うほど、
馬のアゴは大きいです。
真正面から見たときのみ、その形を見ることはできませんが
そのほかの角度では
馬の顔の大きさを決めるうえで非常に重要な役割をするのが
このアゴの線だと思っています。



そのアゴと、口先をつなげる線はとても複雑です。
筋肉と血管とが複雑に絡み合っているので
なかなか一本の線で表現するのが難しいです。
鼻筋と口を先に描いてから、アゴの位置を決め
アゴと口とをつなげる線を入れていくようにしています。
あまり細かく描くと、そこだけ強調されてしまうので
目の上の血管と同様、何か筋がある、程度に線を入れるだけで
充分馬としての特徴を出せると思います。



馬の顔 馬の目 目の上の血管 馬の鼻 馬のアゴ

馬の口 馬の首 馬のたてがみ 馬の耳 馬の体・上半身 馬の前足 馬のお腹 馬の背中 馬のお尻 馬の後ろ足 走る馬


馬の首



馬の顔の各部位の説明を終えたところで
顔全体の描き方に入りたいんのですが
その前に首とたてがみの説明をしたいと思います。

馬の首は、イメージでは細長いような印象を受けますが
かなり特徴的な形をしていると思います。
それは、「細長い」でも「太くて短い」でもなく
胴体から太く生えて、頭に向かって細くつながっています。
そして上から見ると平たく、横から見ると実に平面的で広く見えます。



細かく見ていきますと、
頭の登頂部分から、胴体背中の盛り上がっている部分(肩甲骨)まで
頸椎、首の骨が通っています。
まずこの部分に基本の筋肉がついています。
そして頭の二つあるアゴ骨の間から、前足間の胸筋の上へ
ホースの様な物がつながっています。
これは食道です。

そしてこの頸椎筋肉と、食道に挟まれて
頭を動かし支える大きな筋肉が頭の付け根を頂点に
長四角の様な形で張り巡らされています。

食道のホース部分は筋肉のように伸縮をしないので
パン、と張っている事なく柔らかそうにたるみが生じる事が多いです。



普段は頸椎と筋肉の間にへこみが出来ている事がありますが
走るときは耳の後ろから筋肉が盛り上がって
頸椎沿いに太い筋肉が見えます。


形とそれぞれの部位の特徴を理解しながら描くと
様々な角度での首を自然に描けるのではないかと思います。


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馬の鬣(たてがみ)


馬と言う動物の、特徴のひとつでもあります。




動物の絵を描く時、生きているように描くには
どうしても動きが必要になってきます。
それを表現するのに、馬の長いたてがみはうってつけの道具です。

速く走っているなら真後ろにたなびかせ
急に方向を変えているなら、馬まで進んでいた方へたてがみを振ったりと
自由自在に動きをアレンジできます。



たてがみ自体は、ざんばらであったり、直毛であったり、
また短い毛であったりしますが
たいていは耳の後ろあたりから生えていて
前髪の様に頭に少したらしたり
首のたてがみも通常は下に垂れていたりします。






長いたてがみを振り乱す、と言うだけでも
充分絵になります。
他の動物と比べても特別なアイテムだと思うので
思い存分活かして恰好いい馬を作ってください。



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馬の耳



牛と馬とは顔つきも、付いている部品も似ていて
耳の形もよく似ています。
ですが牛は頭頂部に角が生えているため
耳が横向きに生えており
馬は上に向かって縦に生えています。



耳の形は正面から見ると大きな水のしずくの様な形をしています。
左右同じ方向を向くとは限らず
興味のある方向へ絶えずきょろきょろと耳を動かしています。
後ろ側からみると、首の筋肉につながる根っこの部分、
袋になっている部分と、縁取りをしてある部分とが確認できます。



耳だけを詳しく描く事はあまりないと思いますが
馬の顔の方向に合わせて、ある程度いろんな角度の耳を描く必要に迫られるかと思います。
正面、横向き、後ろ向きの形だけでも把握しておくと
対応できるかと思います。




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馬の体・上半身
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馬の体・上半身



速く走ることのできる哺乳類にありがちな体型ではありますが
馬も上半身の方が下半身よりはるかに逞しく
がっしりとした体型をしています。


自分の体重を前に押し出す後ろ足よりも、
動いている自分の体重を受け止める前足の方が負担が大きいようです。
前には大きな頭と首もありますからね。
高速で走ることのできる馬の上半身は、まるで中世の鎧の様に
横幅も広く、がっしりとしています。



背中の一番高い部分、肩・肩甲骨から前足にかけて
二つの大きな筋肉の流れがあり、
さらに正面・前足の間に良く目立つ二つのふくらみ胸筋が見えます。



肩から前足にかけての筋肉は必ずしも線として見えませんが
正面の胸筋は目立つので描きいれると良い特徴になるかと思います。



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馬の前足



後ろ足はお尻部分から足が伸びているので
比較的形をとらえやすいのですが
前足は胴体から突然出ているように見えて
どこから生やしたら良いか迷ってしまいます。
また、足もただの棒の様で変化につけにくい形をしていると思います。



前足は前の項で触れた上半身の筋肉に挟まれるように生えています。
人間でいうところの、ひじから先が胴体から生えているように見え
この部分は筋肉が数本見えて多少線に変化が求められる部分です。

脚の折れる部分(ひじに見えますが実際は手首))は
骨の形が見てとれて二つの丸い骨が隣り合っているように見えます。

その次の部分は人で言う手のひらに当たる部分ですが
ほぼ骨の形のまままっすぐに伸び

その先に蹄(ひづめ)の付いている「指先」が付いています。



蹄の付いている指先部分も正面から見ると骨が二つに割れているように見え
後ろ側をみると肉球の様な指先の肉の塊が見えます。
ひづめは下に向かって広く円錐状になっていて
人間の爪のように縦に筋がはいっている事が多いです。




走るときは手首部分が前に出て
手首より下部分を後ろに折りたたむように地面を蹴る事が多く
手首部分が後ろへ行ったりはしません。

その為、常に手首部分が前に出ていて
正面から見ると手首の関節が正面に見えて腕部分が見えなかったりもします。




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馬の体・上半身
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馬のお腹



多くの草食動物と同様、馬もお腹に大きな消化器官を備え
真丸い大きなおなかをしています。

それでも牛のように走った際に揺れるほどではなく、
走って足を延ばすと、さほどお腹の大きさが感じられなくなります。



また、正面方向から見ると
横からでは分からない、お腹の立体感が感じられます。
角度によってはお腹の丸みが線となって表れるので
少しでも表現しておくとよいと思います。





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馬の背中


数多くある動物の中で、馬だけは特別な走り方をするので
走る時に背中が丸まらないそうです。
それ故に、人が乗って長距離を移動するのに適しているのだとか。

そんな訳で馬の背中は平らです。
上から見ると、筋肉の盛り上がりで中央が少しへこんでいます。
首からつながる肩甲骨の盛り上がりがあり、
平らな背筋部分があり、
丸みを帯びたお尻部分へとつながります。



お尻〜太ももと背中との接続部分にへこみができる事があります。
ちょうどあばら骨が終わり、腰骨との境で
へこんで見えたりします。


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馬のお尻


牛と比べた時に、顕著に違う部分の一つです。
牛、特にメスしか目にしないホルスタインは腰骨が隆起しており
全体に四角い印象を与えます。



それに比べ馬のお尻は、骨により線は目立たず
筋肉による美しい曲線を描いています。
おおよそ、どの角度から見ても
丸みを帯びた形になります。
この筋肉こそが、走る馬のエンジンになるのだと思います。


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馬の後ろ足



上半身では顔と首、そして胸あたりの筋肉が絵を描くにあたっての大きなポイントとなり
下半身ではこの後ろ足が、大きなモチーフとなると思います。



後ろ足、と一言で表しますが
絵を描く際は大きく二つに分けて考えます。
体に付随しているお尻〜太もも〜膝までの部分と
まっすぐ地面に突き刺さる踵〜指先の部分です。




お尻〜膝までの部分はたくさんの筋肉が付いており
足を曲げる方向によって形も、筋肉の見え方も変わってきます。
かなり複雑なので筋肉の動き方は定型化しにくいのですが
骨格をもとにした動きの変化は目で見てもわかりやすいです。



踵から先には筋肉はほとんどついておらず
基本的に形が変わることなく、方向によって向きを変えるだけで対応できると思います。



また、後ろ足は
顔が見える位置からですと両方がそろって見える角度と言うのはないと思います。
左か右に寄ると、反対側の脚は体に隠れ、
足先だけがお腹の向こうに見える事になります。

体の向きに合わせて平行に、反対側の膝がある位置を確かめて
踵から先を描くようにすると自然に足を入れる事が出来るかと思います。


正面方向から描くと
後ろ足はお腹に隠れほとんど見えなくなってしまいます。
それでも下半身の大きな部品ですので、多少のシルエットが見えるようになります。
正面方向から見ると、横から見るときと違って
比較的まっすぐ地面に向かって伸びています。
左右に折れたりはしていません(前後には折れていますが)。





上半身の筋肉とともに
馬の力強さを表現する大事な部分です。
表現したい馬に合わせた後ろ足が描けると
いい絵になると思います。


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走る馬の描き方





馬と言えば「走る」イメージが強いですから
走っているところを描く機会も多いかと思います。


走っているときは、馬の顔、首などあまり動かさず
走る邪魔にならないように一番支えやすい位置で固定しているように見えます。
あまり縦に立てていたり
前に倒れすぎていたりすると馬が走っているように見えにくくなるかもしれません。



走っているときは胸の筋肉、後ろ足の筋肉とも
力が入って、盛り上がりがよく見えるようになります。
一番見えやすい線を入れると力強く見えると思います。



体や顔はぶれず、足先だけが軽やかに動きます。
足先は細くなるので絵で表現するときに
ブレや、走っているように見える効果を加えると良いかもしれません。

走っているところを正面から見ると
力強い上半身が主なモチーフになると思います。
その時足は、
・前に出ている
・地面に下ろされている
・後ろに蹴りだしている
の3パターンです。

地面におろしている所はスピード感を出しにくいので
前に出している所か
後ろに蹴りあげている所が絵になると思います。

前に出している所は、胴体よりも手首を手前に、大きく描き
後ろに蹴りあげている所は、前足が手首から先が消え、
代わりに後ろ足が前に出てくるようになります。


また、左右の手足はジャンプをする時以外は全くそろう事はなく
走っているときはほんの少しだけリズムをずらすように
前後にずれます。

恰好いいポーズが描ける様に
写真などを参考に練習してみてください。

馬の顔 馬の目 目の上の血管 馬の鼻 馬のアゴ 馬の口 馬の首 馬のたてがみ 馬の耳
馬の体・上半身 馬の前足 馬のお腹 馬の背中 馬のお尻 馬の後ろ足 走る馬



馬に人が乗った描き方


お仕事で描いた馬の絵は
殆どが馬単体で、乗馬の絵は数えるほどでしたが
その中でも気づいて点などを記しておきます。


馬の背中は大きく分けて
肩甲骨、背中、お尻とあるように思えます。
当然座る位置はこの中の背中です。

背中の位置でも比較的、前のめるに座る気がします。
これは馬を操縦しやすいようにでしょうか。
通常は座って手綱を持っているのですが
速く走るとき、障害などでジャンプをするときなどは
あぶみ(足を乗せるところ)の上に立つように中腰になります。

ですので、馬の乗る人を描く時には
走っていない馬でしたら馬の背中部分を椅子に見立て
ちょうどお尻が来るように位置を確認して描くと良いかと思います。

走っている馬でしたら
馬の頭よりも少し上、後方に人間の頭を


一番上へ

作家HP