馬の口



馬の口は、思いのほか印象に残らない部位だと思います。
馬は下方向を向いて走ることが多く
その角度ですと口は隠れてよく見えないことが多いのです。


下を向いているときによく見える部分は、上唇の部分です。
馬の上唇は、キリンやラクダの様に草を寄せ集められるように
思いのほか伸ばすことができるようになっています。
実際には前に伸ばすような絵は描かないと思いますが
鼻の下の上唇が案外長い、と言う事を意識するといいと思います。


唇は鼻の下から軽く二つに割れており(人間と同じですね)
口の上に覆いかぶさるようにしています。


上から覆いかぶさっているので
下あごの方は角度を変えるとかすかに見える程度です。
下あごは(牛と同じく)球形のアゴをしていて
唇部分が縁取りの様に分厚くなっています。


閉じていることの多い口ですが、
絵の表現として口をあけているポーズを描きたいときもあるかと思います。
口を開けるときは、口先だけが開くのではなく
もっと奥のアゴの付け根から空いているイメージで開きます。
ただ、唇が先端にしかないので口は大きくは開かず
皮膚が邪魔しているように引っ張られる形になります。


口の中の歯は、
上下の前歯が発達していて
少しでも口を開くとよく見えます。